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2015年春のドイツ旅行(9)ハイルブロンからレーゲンスブルクへ

こんにちは。ともたろです。
少し長めのドイツ旅行も、折り返し地点を過ぎました。
ビンゲンでの4泊、ハイルブロンでの4泊を終えて、
今日は第3の目的地レーゲンスブルクへと向かいます。
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8時に朝食を終えたあと、自室で荷物を整えました。
そして30分の散歩をするため、ホテルを出たのです。
散歩の途中で、この「狩猟の家」の前を通りました。
1770年に建築された、ロココ式の射撃協会会館です。

現在は市の管理下にあり、様々な用途に使用されているとのことです。
ハイルブロンの旧市街は、1944年の空襲で大打撃を受けたのですが、
住宅街は被害を受けず、様々な建築様式の市民住宅が残ってます。
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少し歩いて、辿りついたのがテレジエンヴィーゼ。
今は駐車場になっていますが、夏に移動遊園地がきたり、
イベントが開催されたりと、市民の娯楽に使われる広場です。

広場の脇に建つずんぐりとした塔が気にかかって調べました。
「ヴェーファー将軍の塔」といい、第二次大戦前に空軍参謀長を
務めたヴァルター・ヴェーファー空軍中将にちなんだ塔らしい。
こういう塔が、この町の空襲を生き抜いたのは面白いですね。
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私の探しているものは、この広場のどこかにあるはず。
広場の周囲をぐるぐるまわって、お目当ての物を探しました。
そして最後に北の端に見つけましたよ。記念銘板を。

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「2000-2007年にかけてネオナチ犯が7都市で10人を殺害した。
9人の同朋と1人の女性警察官を、私たちはここに哀悼します。
7都市の共同宣言 2012年4月」

そうです。この広場は、世界的に有名になってしまった
「ハイルブロンの怪人」事件が起こった場所なのです。
ドイツ各地の犯罪現場において、同一DNAが検出され続けました。
1993年から2008年にかけて、なんと40件も。

最初にDNAに注目されたのが、2007年5月25日にパトロール中の
若い警官が襲撃されて死亡したこの広場の事件だったのです。
「顔のない女」、「ハイルブロンの怪人」と呼ばれた謎のDNAは、
のちにDNAは「綿棒工場の女性工員」のものであることが判明。
「戦後ドイツ警察のもっともお粗末な事件」と揶揄されました。

2011年になって、最初のハイルブロンの女性警官殺人事件が、
ネオナチグループの犯行とわかり、この犯人グループが
9名の移民を殺害していたことも明らかになりました。
この広場の銘板は、当初「女性警官の死を悼む」ものでしたが、
「女性警官を含む10名の被害者」を悼む内容へと変わったのです。
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私のハイルブロンの目的は、これをもって達成しました。
ホテルでスーツケースをピックアップして、町を出ます。
ただし電車ではなく、長距離バスで。
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ハイルブロンからレーゲンスブルクは、電車の接続が悪いのです。
なんで接続が悪いのか、あとで調べてみてようやく理解しました。

「ハイルブロンはドイツ鉄道の路線が通っていない珍しい大都市」

ええええーーー!!!
今まで乗っていたのは、DBじゃなかったの???
マンハイムから来るときは、ネッカータール鉄道。
シュヴェービッシュ・ハルへ行くときは、ホーエンローエ鉄道。
シュトゥットゥガルトに行くときは、フランケン鉄道だったのね。

格安遠距離バスの停留所がハイルブロンにあったのは、
そんなややこしい鉄道事情も絡んでいたんでしょうね。
私がこの町を拠点に選んだのは、バス停があったから。
なのにバスの切符を入手した後に、バス停名をよく見ると、
「ハイルブロン/ネッカーズルム」って書いてるではありませんか。
バス停があるのはハイルブロン中央駅でなく、隣の駅なんです。
だからこの日向かったのは、隣駅ネッカーズルムのバス停です。
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バス停の場所はすぐわかりました。
でも待っている人がほとんどいません。
ベルリンに行くご夫婦と「ここでいいんかな」と話していたら、
見慣れた緑色の大型バスが、時間通りにやってきました。
このバスに乗って、まずはニュルンベルクに向かいましょう。
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12時10分に、定刻どおりにニュルンベルク到着。
13時10分に、同じ停留所からレーゲンスブルク行きに乗ります。
つまり1時間だけ、ニュルンベルクで自由時間があるんです。
だけど今回は、大きなスーツケースが傍らにあります。
それにこの停留所、よくわからないビルの谷間にありますし。
ここで自由時間なんて、果たしてとれるんでしょうか?
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ビルの谷間を抜けたら、中央駅がすぐそこにありました。
大都市らしい、大きな駅の交差点ですよね。
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その中央駅と地下道でつながっている「王の門」です。
城壁で囲まれている旧市街の入口になっています。
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ニュルンベルクの情報が全然ないし、時間もない。
だけど人の流れに身を任せて、王の門をくぐりました。
すると、そこにはかわいい中世の町が展開していました。
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ここは「職人広場」といいます。
中世の職人の住む町を、観光客向けにかわいく再現した空間です。
名物の焼きソーセージを食べたり、手工芸品が買えたりします。
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職人広場は、人々の活気にあふれています。
勢いに任せて、私もお土産を購入しました。
優柔不断な人間なのに、よく短時間で買えたと思います。
ここで買わないと、レーゲンスブルクでは買えない気がして。
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こちらは「女性の門」といいます。
背後にある聖クララ女子修道院(現在は修道院付属教会)
にちなんで、その名がつけられたといいます。
昔の旅人はこの門を抜けて、レーゲンスブルクをはじめ
南東の方角へ旅だって行ったんだそうです。
私もバス停に戻って、レーゲンスブルクへ向かいましょうか。
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じゃじゃーん。ここはレーゲンスブルク駅前です。
実はこの区間の移動は、今までにないくらい苦労しました。
まずバスが予定時間の13時10分になっても、バス停に来ない。
ウィーン行きのバスということで、大人数が待ち続けました。

30分遅れで到着すると、運転手のおばあさんがよろよろと降りて、
私たち乗客を処理することなく、1人でトイレに駆け込むんです。
再出発後は、マイクを手に取り愚痴りはじめるではありませんか。

「私の名はヒルデガルト(オイオイ…)休みもなくキツい業務に
私はこれ以上耐えられない。もうすぐ同僚と交代しますからね」
そして途中の田舎道で、いきなり男性運転手と交代をしたんです!!!
こんなことあるんかーい!!!どうやって待ち合わせしたのよっ!!!

運転交代の後、バスは順調にアウトバーンを走りました。
そして1時間遅れの15時40分に、レーゲンスブルク駅に到着。
どこまで行っても、ヒルデガルトにつきまとわれるの巻でした。
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レーゲンスブルクは、かつて私の留学していた町。
友人の住む町でもあり、仕事先として行き来する町でもあります。
いろんなホテルを体験したくて、宿泊先は毎年変えてるんですが、
今回は駅前のビジネスホテル。さて、中はどうなんでしょうか。
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ええー!!!
木目のデザインがモダンで、すごく素敵!!!
ダブルベッドで、冷蔵庫付き。机や荷物置き場も立派。
車道に面しているんですが、外の音も気になりません。
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バストイレは確かに狭いけど、悪くはないです。
ハイルブロンに比べたら、アメニティにも大満足(笑)
清潔感のある、明るくて広いお部屋です。
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問題は2つ。
この町で最安値に近い宿だけど、なんと朝食は別料金。
11ユーロも追加で支払わなければいけないんです。

それから、Wifiがロビーでしか使用できない点。
ビジネスホテルで、きょうびそれはないわぁぁぁ。

レーゲンスブルクの宿って、どこもWifiが貧弱なイメージ。
大聖堂前のホテルも、Wifiが別料金で嫌な思いをしました。
「この町に来たらここ」って宿に、いまだ巡り会えません。
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本筋に戻ります。
「私がなぜレーゲンスブルクに来たか」
今回は友人に逢うためだけに、この町にやってきました。
2泊して、できれば2日連続、おしゃべりしまくりたかった。
彼女との他愛ないお話が、毎年どれだけ盛り上がることか。
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ところが私がドイツに着いた頃、友人が風邪をこじらせて、
声が一切でなくなってしまったのです。
ドクターストップがかかり、仕事もキャンセルしたそうで。
結局私たちも「1時間の筆談」しかできなかったんです(涙)
悲しいけれど、今回ばかりは仕方ありません。
彼女の病状は、本当に深刻でしたから。
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そんなわけで、この日は「移動」と「筆談」だけで終了。
夕方に市内をうろちょろしましたけど、感動もいまいち。
私も結局のところ、疲れているんですよね。
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ひとつだけ、びっくりしたことがあります。
時間があまったので、駅周辺で買い出しに出かけました。
駅裏にド派手なショッピングモールがあることを知ったからです。
何年もレーゲンスブルクにいながら、旧市街をうろつくばかりで、
このモールには一度も買い出しに出かけたことがありません。

駅と直結しているこのモール。
名前はArkadenならぬArcadenなんですが(笑)
隈なく歩きまわって、腰が抜けるほど驚きましたよ。
モールが隣接する、こんな便利な中央駅って他にあるんでしょうか?
ドイツのモールって、たいてい少し離れたところにありませんか?
レーゲンスブルクは、もう不便な田舎町とは違うんだなぁ。
そんな時代遅れの感想を抱きながら、夕食の買い出しを済ませました。
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おしゃれなモールでも、結局いつものミルヒライス(笑)
あとビンゲンのときから、狂ったように葡萄を食べ続けています。
日本に帰国しても、この葡萄ブームはしばらく続きました。
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この日は食べませんでしたけど、旧市街で買ったケーキもね。
1日1個も食べられなくて、ちびちびとかけらを消費してました。

明日は日曜日。
レーゲンスブルクでお約束のミサに参加します。
11ユーロの朝食も、おそるおそる予約しておきました。
どんな朝食がでるのかな?明日が楽しみだなぁ。
今晩は広いベッドで、おやすみなさ~い。

by ottohoefler | 2015-05-06 23:29 | 旅行(Reisen)


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by ottohoefler

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