2015年春のドイツ旅行(2)ビンゲン市内

こんにちは。ともたろです。
なぜビンゲンを選んだのか。
それは、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの町だから。
前回のマインツ旅行で、さんざん近郊をうろついておきながら、
この町だけは、満足のいく訪問が達成できなかったからです。
だから今回はここに4泊して、思う存分見てまわろうと考えました。
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ビンゲンは、ライン川とナーエ川の河口にある町。
この2つの川の交差地点に、宿泊ホテルは建っています。
「なんてすばらしい眺め!」なのはいいんですが、
起床して窓を開けると、あたり一面霧というか靄というか。
とにかく真っ白なんです。3月中旬なのに、4度とかもうね。
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朝食部屋は、豪華なリゾートホテルのようでした。
フランス語、英語、中国語…外国語があちこちから聞こえてきます。
ドイツ人向けというより、外国人(金持ち)向け観光客向けホテルかな?
それにしてもバルコニーの外の靄をみてくださいよ~まだ真っ白です。
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朝食バイキングには、甘いパンやケーキもたくさんありました。
これは午後の活力になるので(持ち帰りで)嬉しい限りです。
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それから、ドイツ定番のチーズの数々。
これらを味わうたびに、「私はチーズを食べにここにきているのだ」
と実感して嬉しくなります。日本ではこんな贅沢ありえませんもの。
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スムージーも何種か出ていて、リッチな気分になれました。
こんな機会はないので、でてるものは全て飲みまくりました。
ここのホテルはロケーションだけでなく、朝食もすばらしかった。
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お腹もパンパンになったので、そろそろ活動を開始しましょう。
ここは、ライン川岸から線路を超えて旧市街に入る唯一の踏切。
何気ない光景ですが、ビンゲン市内への重要な入口なんです。

到着翌日の土曜ということで、この日のスケジュールは、
町をゆっくり見てまわるだけにしています。無理はしません。
実を言いますと、日本出発前日に風邪をひいて発熱しまして。
急いで医者にかけつけ、10日分の薬をもらっていたのです。
日本の薬は優秀なので、1日飲んだだけで熱が下がりました。
「だけど今回は無理をしない」…そう誓って旅に臨んだわけです。
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踏切脇のキオスクが開いているのを見たのは、この日だけ。
というか、ビンゲンが生きているのを見たのは、この日だけです。
ビンゲンって、びっくりするほどすたれている町。(すみません)
他の町で見かけるような、外国人の集団も見かけませんでした。
いや、どこかにいるんでしょうけど、とにかく人がいないんです。
「観光客なんているの?大丈夫?」と不安になってくるほど。
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土曜日は、ドイツ人にとっての買物デーです。
この日ばかりは、一週間分の食糧備蓄分を求めて、
人が出回っているはず。確かにお店もあちこちで開いています。
5~6月の風物詩ホワイトアスパラを見つけたので、撮影しました。
こんなに寒いのに、もう市場に出まわっているんですね。
よく見たら、アーティチョークもあるじゃあーりませんか。
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通りを抜けて、私が目指したのはヒルデガルトインフォメーション。
この町のヒルデガルト関連場所について、質問があったんです。
前回ここに来たときには、時間が合わなくて閉まっていました。
今回も嫌な予感はしていたんです。案の定、お休みでした…。
要するに3月は冬季休業期間みたい。
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何よりびっくりしたのは、そのあとに行ったツーリストインフォメーション。
ここも冬季休業期間なんですよ…え?ここヒルデガルトの町ですよね?
アルプス山脈にあるわけでもないし、冬だからどうのってこともないし。
イースター前の週末ってことで、むしろ稼ぎ時なんちゃいますのん?
「死んでるわ…この町…」と私が確信し始めたのは、このときです。
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しかたがないので、事前調査で得た薄い基礎知識をもとに、
ヒルデガルトゆかりの場所を訪ね歩くことにしました。
まずは旧市街の中心部にある聖マルティン聖堂から。
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聖マルティンは、1006年の文献に出てくる教会ですが、
長い歴史のなかで何度も破壊されて、戦後になってから、
今の新ゴシック式教会に建て替えられています。
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この教会で重要なのは、何よりも11世紀由来の地下納骨堂。
町のパンフには「貴重な聖遺物があった地下納骨堂の存在は、
ヒルデガルトだって絶対に知っていたはず」と書いてあります。
そうでしょー、絶対にここに来て、ここで祈っているでしょー。
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ということで、地下に通じる階段を降りてみました。
足元が暗くて、ショージキ途中はほぼ肝試し状態でした。
手さぐり状態で辿りつくと、鉄格子の扉が閉まっていて、
「危険な状態なので入室禁止」との貼り紙があります。
真っ暗で何も見えないけど、鉄格子越しに撮影。ぱしゃっ!
…日本のカメラの性能に感謝。なんとか写っていました。
これが「ヒルデガルトが祈りに来たはずの納骨堂」です。
ここでひざまずくヒルデガルトさん、イメージくださいね。
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さて、この土曜にはほとんど時間の縛りはないんですが、
明日日曜の本番に向けて「予習」をする予定になっていました。
旧市街を抜けて、30分ほど坂道を歩いて登っていきます。
ビンゲン町駅からバスが出ていますが、本数が少ないので、
歩いて登ったらどうなるんだろうと試してみたかったんです。
この道が、目的地ロッフルベルクにつながるロッフス通です。
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広い墓地があったので、わざわざ通り抜けていきます。
私は墓地が好きなのです。なんか心がすっきりします。
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「ヒルデガルト高校」なんてモダンな建物もありました。
履歴書に「ヒルデガルト高校卒」と書けるなんて、素敵ですよね。
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余計な寄り道をしなかったらよかったと後悔…(はぁはぁ)
高級住宅が両脇に連なっていますが、とにかく坂道はきつい。
気づくとライン川を見下ろせるまで、高いところに来ていました。
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すでに道は平らになっていました。丘の上に着いたのでしょう。
人がこっちに曲がっていく。目的地はこっちのような気がする。
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林の奥にあったのは、目的地のひとつヒルデガルトフォーラム!
気はせくけど、ここにはあとでまた寄ることにしましょうかね。
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目的地についたー!!!
ロッフスベルクの頂点にあるロッフス礼拝堂。
私はここに来たかったんです。だけどこんな丘の上にあるし、
建物の中に入れるのは、週1回日曜朝のミサのときだけ。
今回の旅では、ビンゲンに滞在してここのミサに来る!
それがひとつの目標だったんです。
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この礼拝堂は17世紀に建てられました。歴史は長くありません。
だけどビンゲンにおけるヒルデガルト崇拝再燃の基盤となった
大変重要な教会なんです。ヒルデガルト崇拝は一時下火となり、
ヒルデガルト関連修道院の中で、細々と続いているだけでした。
それも戦火にあい、修道院活動が継続できなくなったんです。
彼女の修道院の内装調度は、このビンゲンの新しい教会に移されました。
それをきっかけに、ここビンゲンでヒルデガルト崇拝が再燃したのです。
そこらへんの流れを研究論文にまとめたのがクラーゼンブリンク教授で、
なんと、この教会の前の小道には彼の名前が付けられているんです!
その看板を見たとき、私がどれだけコーフンしたかわかるでしょうか。
ビンゲンの市民は、彼の研究をそれだけ評価したってことですよね。
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さて、この教会にはまた明日(ミサに)来るので、
またこれからヒルデガルトフォーラムに戻りましょうか。
フォーラムと礼拝堂の距離は、徒歩5分程度です。
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フォーラムの中は、売店と喫茶店と展示場。
ちなみに売店で働いているのは、アイビンゲンの修道女たちです。
この日は蘭の展示会が行われていて、蘭愛好家であふれていました。
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あまりに熱気むんむんなので、私は(ヒルデガルト)スープと、
(ヒルデガルト)パンを購入して、フォーラムの外で頂きました。
スープは非常に濃厚、パンは素朴なお味でおいしかったです。
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さて、お腹も満たされたことですし、町に降りることにしましょう。
坂道を降りる途中に、「クロップ城」に向かう道を発見。
クロップ城とは、ビンゲンの旧市街を見下ろすようにして、
山の中腹に建つ町のランドマーク的なお城です。
1502年には画家グリューネヴァルトもここに滞在して、
対岸のルーペルツベルク修道院を眺めたということです。
代表作のイーゼンハイム祭壇画に登場する見事なアーチは、
ヒルデガルトの修道院をヒントに描いたと言われています。
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今はお城の中に入れないので、散歩やサイクリングで
ここまであがってくる市民の憩いの場になっていました。
お城からの眺めを写してみましたが、ごちゃごちゃしてますね。
遠くの山の中腹に建つモダンなマンションが気になるんだよなぁ。
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さて、どんどん町へと降りていきます。
行きたかったのは、ホテルの隣にある博物館。
半年前には、閉まっていて入れなかった場所。
要するに、ここビンゲンの顔であるヒルデガルト博物館です。
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「川岸の博物館」といいます。
ヒルデガルトの名前がついていないので、
知らないで中に入った人は、びっくりするでしょう。
博物館全体が、彼女の特殊な観念世界でいっぱいです。
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ヒルデガルトが関わった修道院のジオラマとか、
書簡や著作(印刷物)が所せましと並んでいます。
たとえば、処女作『スキヴィアス』の初版とかね。
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ヒルデガルトファンにとっては鼻血ものの展示内容です。
修道院の独立自由を許可する皇帝バルバロッサの保護状もあるし。
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ここには長時間いました。写真もたくさん撮ったんですが、
もう一か所チェックしたい場所があるので、博物館を後にします。
なお博物館員には、貴重なヒルデガルト情報をたくさん頂きました。
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私がチェックしたかったのは、駅のそばの丘(ビンガーブリュック)
を上ったところにあるルーペルツベルク修道院跡なんです。
この黄色い建物付近に、ヒルデガルトの修道院があったんです。
今はわずかな痕跡が建物内に残るだけ。外からは確認できません。
ここにも前回は入れなかったのですが、今はどうなんでしょうか。
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横にある事務所に近づくと、やっぱり閉まっている気配。
嫌な予感がします。扉には、前回にはなかった貼り紙が…。
「私たちのヒルデガルトアーチにご招待したいのですが…
こちらはいつでも開いているわけではありません。
お電話頂いた方には10-15分ご案内することも可能です」
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「毎週日曜に入れる」と思っていたんですけど、違うみたい。
実は事前にメールでお問い合わせしていたんですが、
何週間待てども、お返事がきませんでした。
どうやら、関係者が休暇中だったみたい。はぁ~
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前回と同じルートで、その向かいにある教会に移動します。
「聖ルーペルトと聖ヒルデガルト教区教会」という名称ですが、
これもそんなに歴史のある教会ではありません。
ヒルデガルトブームに乗じて、百年前に建設された教会です。
だけど内部には貴重なステンドグラスがあるはずなんですよね。
一度入ってみたいんですけど、常に門が固く閉ざされています。

「教会は日曜には入れるはずよ」と博物館員にも言われました。
明日開いているのなら入ってみたい。時間があえばミサに行きたい。
そう思って周囲をうろつきましたが、貼り紙がないんですよね。
ふつうは地域住民のために、何かしら情報が書いてあるのに。
そこで買物帰りの近所の人を捕まえて、思い切って質問しました。

私     「すみません、ここの教会、いつ開いているかわかりますか?」
奥さん  「私は開いているのなんて見たことないわ。あなた知ってる?」
旦那さん 「ずっと閉まったままだよ。だって屋根が壊れてるんだから」
私     「……(こんなヒルデガルトブームなのに!)」
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がっかりです。目的のヒルデガルト観光ポイントが一つ消えました。
まあ詳細がわかっただけでも、良しとしなければいけませんよね。
とにかく1日目はこれくらいにしよか。私はとぼとぼと町に戻ります。
古い税関の建物を再利用したレストランが目に入りましたけど、スルー。
貧乏性なので、最後にもう一か所だけ、教会に寄って帰ろうかな。
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午前中に寄った聖マルティンのミサです。
「土曜ミサ18時30分」と書いてあったのが気にかかり、最後に寄りました。
私はカトリックではありませんが、ドイツに来るとカトリックのミサに通います。
お墓訪問と一緒で、とても浄化された気持ちになれるからです。
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初日の夕ご飯は、やっぱりスーパーのお惣菜でした。
身体が疲れているせいか、ドイツではフルーツをやたら食べるんですよね。
日本にいたら、そーんなにたくさんは食べないんですけど。
そんなわけで、明日はいよいよミサに参加する日です。
わくわくする気持ちを抑えて、ベッドに入ります。
おやすみなさーい。

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by ottohoefler | 2015-04-23 02:40 | 旅行(Reisen)


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