2014年夏のドイツ旅行(8) / Deutschlandreise 2014 (8)

こんにちは。ともたろです。
一週間前の火曜日に、マインツに到着しました。
一周して今日でちょうど8日目、実質7日目の旅になります。
明日は予約が入っていますので、最後のフリーな観光日でもあります。
フリー?自由ってなに?みたいな強行軍に連日なっていますけどね。

朝食の席は、また白髪婦人と一緒でした。
約束していないんですけど、毎日一緒になるんです。
私は海外に出るとき、いつも日本から「何か」を持参します。
お菓子とか雑貨とか。軽くて嵩張らない安価なものばかり。
今回の旅行では、自著(翻訳書)も持参してきていました。
明日会う予定の人に、プレゼントしようと思っていたのです。
だけど白髪婦人の存在が、かなり大きくなってきていたので、
本とお菓子と雑貨を、彼女に贈ることに決めました。

朝食の席でプレゼントを差し出すと、彼女は非常に喜んでくれました。
昨日のシュポンハイム体験記を語ると、さらに喜んでいました。
そのあとに今日の予定を尋ねられたので、私はこう答えました。
「ヴォルムス。一度行ったけど、時間がなくて。リベンジするの」

すると彼女は微笑んで答えました。
「それはいいわ。ヴォルムスは丸1日いなければいけない町よ。
ケルンだって大聖堂だけ見て帰る人が多いけど、5日は必要ね。
見なければいけない教会が17は(正確な数失念)あるから」

ケルンやヴォルムスで強く推薦されたのが、ユダヤ教会。
この女性は本当に宗教史に関心が強い人だなぁ~と感じました。
そしてこのとき、彼女が同じ朝にチェックアウトすることを知りました。
こうして逢えるのはあと2日のみ。私たちはアドレスを交換しました。
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ヴォルムスまでは、乗換のないバスが便利です。
8時48分にマインツ出発、10時15分頃にヴォルムスに到着しました。
ルターの像を横目に、マルクト広場まで迷わずに進みます。
もう慣れたものですよ。ちなみにこの日は朝市が開催されていました。
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そばのインフォメーションで、市内地図をもらいます。
そしてこれが、インフォメーションの前に建っている石像。
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「ニーベルンゲン」の英雄ジークフリートなんです!!!
ドラゴン退治の祭に竜の血を浴び、不死身の肉体をもった英雄ですわ。
ま、13世紀の物語で、架空のお話なんですけどね。
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数日前に何度も前を通ったのに、全く気づかなかった私。
あとで知って、地団太を踏み、リベンジを誓っていました。
たいしたことない像です。決してお勧めはしません。
だけど「ニーベルンゲンの旅」なら、撮影しなくては。
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ジークフリートの背中の方向に、どんどん歩を進めます。
15分くらい歩くと、町の外れにある城壁にたどり着きます。
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城壁を利用して建造されたモダンな建物が「ニーベルンゲン博物館」
オープンしたのは、2001年。あまり長い歴史はありません。
日本人のレビューを見ても、いまいちなコメントばかり(苦笑)
だけど私は「ニーベルンゲン」に強い思い入れがあるので、
どうしても見ておきたかったんです。やったー!やっとこれた!!!
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博物館の構成は、大きく3つに分かれていました。
オーディオガイドを借りて(これ必須)、1つ目の塔に入ります。
階段を上がりながら、壁に埋め込まれているビデオを見るのです。
最初の建物では、「ニーベルンゲン」の無名筆者が語り部になって、
作品の成立や時代背景を説明し、フリッツ・ラングの名作映画、
リヒャルト・ワグナーのオペラ作品との違いを解説していきます。
この話は面白かった。だけど、塔の混みようも関連しているかな。
みんながオーディオガイドを聞きながら、上に進んでいくので、
1か所に複数がかたまると、居心地がよくないんですよね。
塔の最上部まで登りつめたら、半分だけ降りて、回廊に出ます。
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2つ目の展示場所である回廊には、絵や写真が展示してあります。
ヴォルムスの町の歴史的変遷を、目と耳で実感するコーナーです。
塔に長く閉ざされていたので、外気に触れ、リフレッシュできました。
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気になる解説がありました。「ジークフリートの墓所」
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ええと…目の前にある、あのモニュメントでしょうか(汗)
架空の人ですから、本当のお墓ではないと思うんですが。
(石棺を追い求めて歩きまわったこの口がよくいいますわ)
1488年には、皇帝フリードリヒ三世が「英雄の遺骨を求めて」
発掘調査をしたんだそうです。夢があるじゃあーりませんか。
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回廊を渡り終えると、2つ目の塔の入口です。
くたびれた客の体調を考慮して、各階に木の椅子が設置されていました。
「ニーベルンゲン」の時代の玉座をイメージしているみたいですね。
そして椅子の肘当部分や壁に埋めてある展示を読んでいくのです。
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現存する3種の写本の比較。
「ニーベルンゲン」を愛する者なら、誰でも知っている常識です(断言)
私も写本Bを追って、去年ザンクトガレンに行きましたから(ミーハー)

写本A「ホーエンスミス写本」
 18世紀までフォアアルルベルクのホーエンスミス伯爵家が所蔵。
 現在はバイエルン国立博物館に所蔵されている。
 13世紀頃に2人の写書家によって書き写された写本。
写本B「ザンクトガレン写本」
 18世紀からザンクトガレン修道院図書館に所蔵されている。
 13世紀後半までに3人の写書家によって書き写された写本。
 もっとも原典に近いという説がある。
写本C「ドナウエッシンゲン写本」
 ホーエンスミス伯爵家を経て、ドナウエッシンゲンの伯爵家へ移動。
 写本Bを修正したものではないかという説がある。
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ロルシュの石棺キタ―(笑)
隣にある写真は、ジークフリートが殺された泉ね。
これも行きたかったんだけど、あまりにも「たくさん存在」してて、
今回は旅程に組み込む余裕がなかったんです。
次の旅では、泉も巡り歩きたいと思っています(暇人)
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第一の塔と、渡ってきた回廊を見下ろしたところ。
展示情報を読みながら、映像を見るだけなので、
正直ちょっと疲れました。映像もラングがほとんどでしたし。
(懐かしいといえば懐かしい。飽きたといえばもう飽きた)
「ニーベルンゲン」が好きだから、私は楽しかったですけどね。
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売店の先を降りる地下は、映像を楽しめるスペース。
子供用の中世衣装が、ハンガーで待機していました。
物語をアクティブに体験できるコーナーなのでしょう。
でも現場は私1人だけだったし、集中力に欠けていたので、
ここはスルーして、上の売店にすぐに戻りました。
そこで書籍やDVDをたんまり購入して、帰りましたよ。
いつも思うけど、ドイツって関連グッズの開発が
あまり上手じゃないのね。食指が動きません。
こういうジャンルは、日本が上手すぎなのかな。
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ニーベルンゲン博物館さん、さようなら。悪くはなかったよ。
ここを楽しむには、事前にたくさんの勉強が必要なのよね。
時刻は13時近くでした。私はここに2時間もいたんです。
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洗車マシーンが大胆だったので、記念撮影。
もしゃもしゃ動きすぎ(笑)これで綺麗になるなら許すけど。
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市壁を越えて15分ほど歩くと、ライン川です。
河畔で、「ヴォルムス焼魚祭」が開催されていました。
移動遊園地や売店が設営されて、賑わっていましたよ。
中央駅から臨時バスが出ていたのは、そうか、ここか。
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私の目的は祭りではなく、銅像のほうでした。
はい、どうぞ~~~ブルグント王の重臣ハーゲンが、
ニーベルンゲンの財宝をラインの川底に沈めるシーンです。
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この河畔しかありえないベストポジションでしょう。
町中のジークフリートとは存在感が違いましたわ(思い込み)
ゲルマン英雄伝説に登場する、実在の地名にロマンを感じ、
物語の舞台をイメージして楽しむことができなければこの町はダメ。
そうしないと、ただの大聖堂の町訪問になっちゃいますものね。
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町を歩きまわると、城壁はまだ至る所に残っています。
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それがあまりにも立派なので(途中で修復もされたでしょうが)
この町の支配者の権力の偉大さを感じてしまうわけです。
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なんと1034年創設のジナゴーグ!
白髪婦人が押していたのは、これですかね。
古い大きな町には、確実にユダヤ人の歴史があります。
ただ私は「最古のユダヤ人墓地」に行きたかったんですけど…。
それはこのジナゴーグ周辺にはありませんでした。移動しなきゃ。
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移動中に通りかかったのが、フリードリヒ教会。
改革派教会によって1744年に建立されました。
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教会の隣にくっついているのが、ローテスハウス(赤い家)。
市内に唯一現存するルネッサンス式建築で、1624年に建立。
現在は、プロテスタント教会になっているようです。
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この二軒の背後に隠れていたのが、聖パウル。
(別に隠れてないでしょうけど、見逃して通り過ぎ、戻ってきた)
1016年に大司教ブルクハルトに起工されたバジリカ式礼拝堂。
こーれーは古いです。なんか骨董屋の親父みたいになってますが。
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中に入ってみたら、見事な白亜のバロック・ホールでした。
(どうしてみんなバロックの洗礼を受けているんだ~)
現在はドミニコ会系修道院が管理している模様です。
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ふぅ~よく歩いたねぇ。ジークフリート。
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ここまで来たら、大聖堂に入らなければいけません。
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前回はミサ中で、中を自由に動きまわれなかったから、
まだ見ていないものもたくさんあるでしょう。
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たとえば、バラ窓の美しいこの西側の祭室なんて、
「大聖堂の基礎を築いた大司教ブルクハルトの墓」
ってよく見れば刻んであるし。ひぇ~~なんて特等席。
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うちの風呂場の窓にしたいくらい、かわいいステンドグラスとか。
(こんなこと言ってたら、また罰があたるでしょうか)
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あっ、これ!!! これを忘れとったらあかんがな。
神聖ローマ皇帝を輩出したザリアー朝の王族が眠る地下墓所。
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今回は皇帝大聖堂をまわる旅なので、地下墓所にご縁が深い。
そしてなぜか私が入るときは、いつも人の波が途絶えるんです。
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地下墓所に並べてあった棺は、9つ。
皇帝コンラート2世(990-1034)の家族がほとんどでした。
この4つの並びは、娘のマティルデ、叔父のケルンテン侯、
祖母のユーディト、そして父のハインリヒ公。
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この5つの並びは、曾祖父のコンラート赤公から始まって、
大司教など2つ挟み、伯母のマティルデと妹のユーディト。
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東側の祭室は、1181年に改修工事が完成した当時のまま。
なんて荘厳な眺めなのでしょうか。さすが皇帝の大聖堂です。
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お土産スタンドで絵葉書を購入してから、大聖堂を後にします。
さようなら、大聖堂。これから、最後の目的地へと向かいますよ。
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通りかかった教会は、マグヌス教会。
カロリング時代に建立された聖堂を母体にしているらしい。
あとの時代に、東側の尖塔が付け足されたみたいですが、
大聖堂建築の前からこの場所に建つ教会ということになります。
ああ寄ればよかった。知識がないから、急ぐからこういうことに。
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最後に足を踏み入れたのが、最古のユダヤ人墓地です。
中央駅に結構近いので、ここは先に来たらよかったかも。
地図上には「聖なる砂」と表記されているので、
当初は何の施設なのかわかりませんでした。
2000基もの墓石が、芝生の上に無造作に並んでいます。
このなかで最古の墓石は、1058/59年のものだとか。
ヘブライ語で刻まれた墓碑がゾクっときますね。
夜中にここで肝試ししたら、ショック死しそう…。
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「犬の糞に悩むご家庭の手書きポスター」を見て頂く間に、
私は15時28分のマンハイム行きの電車に乗り込みます。
フランクフルトに着いたあとの行先は、まだ決まっていません。
どこか行けるかな。それにしても乗継時間にロスが多いなあ。
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ワンちゃんつながりで、ついでにこの設備もどうぞ。
ドイツでは、犬を飼っていると「犬税」がかかります。
税額は自治体によって異なりますが、1頭年間70-140€。
その税収は地方自治体の収入として、犬の保護育成のほか、
このように町中の糞の処理にも充てられているのです。
ドイツ人は、確かに犬の散歩のときに袋を持ち歩きません。
だからと言って、人の家の前に放置するのはダメダメよ。
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雑談している間に、移動が完了しました。
ここは、白髪婦人の話題にも登場したヴィースバーデン。
フランクフルトからSバーンに乗り、マインツを超えて
10数分のところにあるドイツ屈指の高級保養地です。
ヴォルムスのあと、フランクフルトまで出たはいいのですが、
あまりにも乗継が悪くて、先に進出するのを諦めました。
17時をまわっていたため、近場を見学することにしたのです。
この町は中央駅から中心部までがかなり離れているので、
駅前からバスに乗らないと、あとで大変なことになります。
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ギリシア神殿みたいな白亜の建築は、ヘッセン州立劇場。
1894年に、皇帝ヴィルヘルム2世によって建てられました。
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州立劇場の横に鎮座するのが、有名なクアハウス。
19世紀にヴィースバーデンは世界的温泉場として発展。
そのニーズを補うため、1907年に建設されたんだそうです。
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湯気の上がっているのが、コッホブルネン(温水の泉)。
市内15の源泉が集まり、摂氏68.75℃の温水が
毎分880リットルあふれ出てくるポイントです。
手を浸してみましたが、気持ちいい温度でしたよ。
ここで生き返りました~。
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1913年創業のカイザー・フリードリヒ・テルメ。
後期ユーゲントシュティールの装飾を用いた、
優雅で独特の雰囲気を持つ大浴場です。
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温泉に入りたかった…でもここ、男女混浴真っ裸なんですよ。
移動のときには、バスタオルを巻いたりするらしいんですが、
私はど~もこれにチャレンジする勇気が起こりませんでした。
欧州に長く住む友人は、「慣れたら無問題」と言いますけどね。
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高さ98mの主塔をもつマルクト教会は、19世紀末に建立。
新ゴシック様式のプロテスタント教会です。
この教会周辺が、どうやら町の中心部のようですね。
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だって隣には、こ~んな立派な州議会が建っていましたから。
1840年にナッサウ公の宮殿として後期古典主義様式で建築。
戦後に州議会として生まれ変わった建築物だそうです。
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中央駅まで歩いて帰る途中に見つけた聖ボニファティウス教会。
「市の中心街で最古の教会、1849年奉献」と紹介文があります。
なんだか、この町って、建物がみ~んな新しいんですね。
温泉ブームにのって、19世紀に急発展した町なのかな。
もっと古い時代の歴史も、調べる必要がありそうですね。
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這う這うの体で、中央駅前まで戻ってきました。はぁ~。
道をくねくね歩いたせいで、適当なバスに巡り合えなくて。
「歩いたら、とんでもないことになります(きりっ)」
と最初に書いておきながら、結局自分は歩いてきたのです。
あ~今日も1日よう歩いたわ。疲れた~~~。
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ヴィースバーデン駅校内で、クスクス&果物サラダを購入。
いつものように、ホテルの部屋に持ち帰って頂きました。
振り返ってみると、今回の旅は食事に重きを置いていません。
本当はマインツでおいしいものをたくさん食べたかったんですが、
勉強不足と何よりマインツ不在という理由で、その機会に恵まれず。
マインツ料理って、いったいなんだったんだろうな?

さて、明日は待ちに待ったヒルデガルトデー。
実質的に、最後の観光日ということになります。
天候に恵まれて、ここまで元気にやってきましたが、
最終日ははたしてどんな1日になるのでしょうか。
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by ottohoefler | 2014-09-21 00:21 | 旅行(Reisen)


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