2017年春のドイツ滞在(9)

こんにちは。ともたろです。
朝食がマンネリしていてすみません。
ミネラルがとれて、ゆっくりコーヒーが飲めて、
個人的には1日で最も充実している時間です。
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日曜朝なので、あまり車も走っていません。
日曜朝って、人はバスに乗ってどこに行くのでしょうね。
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私の目的は決まっています。
もちろん大聖堂でミサに参加ですよ。
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聖ペーターのミサは、日曜10時に始まります。
私はカトリック教徒ではありませんが、ここに住んでいるときから、
必ず日曜にはミサに参加しています。完全に習慣になっています。
日曜にミサに行かないのは、正月に初詣に行かないみたいなもの。
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「義務じゃないけど、せっかくこの町にいるなら行った方がいい」
と若者さんたちにはお勧めしていました。
待ち合わせはしていなかったけど、大部分の子たちが来てくれていました。
大聖堂の中は寒いし、ドイツ語だけだし、訳がわからなかったでしょうね。
でもきっといい経験だと思う日が来ますよ。もっと大人になったらね。
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若者さんたちは、昨日それぞれ遠出をしています。
午前中には、まだ表情に疲労の色を浮かべていました。
別行動を決めていた私は、彼らと大聖堂の前で別れました。
今日は、私にとって分刻みの博物館体験日なのです。
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最初に私が向かったのは、フィッシュマルクト近くの小さな博物館。
天文学者ヨハネス・ケプラー(1571-1630)の亡くなった家です。
ケプラーといえば、昔学校で「ケプラーの法則」を習いましたよね。
「惑星は楕円の軌道で運行する」ことを証明して、
コペルニクスの地動説を確固たるものとさせた法則です。
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ケプラーの生まれはシュヴァーベン。
チュービンゲン大学で数学を学んだあと、
グラーツだのリンツだのプラハだのウルムだのをまわって、
教師をしながら天文学研究を続けます。
レーゲンスブルクは最後の数年住んでいただけですけど、
そういう家が博物館として残っているのは有り難いことです。
ただし、ここは土日祝日しか開館していないんですよ。
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コペルニクスやガリレオの名前は天文学者として有名ですが、
ケプラーはそこまで有名ではないでしょう。
天然痘に悩んだり、プロテスタント支持で教職を追われたり、
母親が魔女裁判にかけられたり…彼の私生活は不遇といえます。
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しかも「ケプラーの法則」の発表の裏には、共同研究相手でもある
観測家ティコ・ブラーエの21年にもわたる肉眼観測データが関与、
死後400年もたって「ブラーエ毒殺疑惑」まででているという…
実に興味深い人物像です。
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実は帰国後、彼の本を数冊注文して、楽しんでいるところです。
ちゃんと勉強してから、また来年行ってみたい博物館ですね。
なんてったって、ここの滞在時間はたったの30分ですからっ。
とにかく駅に移動しましょう。私には次の目的があります。
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今日は電車移動がある日。美術館巡りをする日です。
1時間ほど電車に揺られて着いたのは、インゴルシュタットという町でした。
カール大帝の時代から存在が確認され、今はアウディ本社の町として有名です。
ただし!当たり前のようにインゴルシュタット中央駅に降りてしまったんですが、
中央駅から旧市街に行くのはものすごく不便だったんです。
特に私が訪問した日曜はバスの本数が絶望的に少なくて、
往復ともにタクシーを利用するはめになりました。
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手元にはぼんやりしたネットの地図しかありません。
町歩きには、やはり町の発行した案内地図が必要なんですよね。
とりあえず覚えていたお城の名前をタクシー運転手に告げました。
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なんでこの町は、こんなに軍隊モノばかり蒐集するんでしょう。
歴史建造物を利用した軍事博物館が3つも隣接しているんです。
軍ヲタも多いご時世ですから、調査に行く必要があったんですね。
最初に訪れたこの建物は、「新しい城」という名前がついていますが、
14世紀由来のお城です。今は「バイエルン軍事博物館」になっています。
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バイエルン限定ですから、時代も地域も限られます。
でも19世紀~20世紀初頭が好きな人にはいいかも。
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本物の軍服や兜がみられますし。
兜マニアって、この世にいるんですよ~奥様っ!
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ルードヴィヒ2世の軍服はとてもスリムな仕立てでした。
若い頃にほんの少ししか着なかったでしょうね。
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実際に使用した武器とか負傷の記録とか、
じっくり説明を読みたいものがあったんですが、
まだ1つめの博物館ですから、そろそろお暇しましょう。
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バイエルンの青白模様が誇らしい「新城」でした。
ドイツにはたくさんの古城が残っていて、いろいろな形で
再利用されていますが、これは最も理想的な使い方でしょうね。
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この「新城」はドナウ河畔に建っていました。
すぐ横に見える建物が、「アウディ・アカデミー」です。
その横の煉瓦の廃墟が、気になってしょうがなかった私。
帰国後に調べたものの、正体は不明でした。
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橋を渡って、今日の目的の第二弾の博物館に行きます。
楕円形の白い建物は、「トリファ塔」と言います。
大砲の戦略的基点として19世紀前半に建設開始。
完成する頃には、戦争に大砲は使われなくなっていて、
兵士の宿舎や練習場として使用されることになりました。
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現在は「バイエルン警察博物館」になっています。
といっても、私の目的は警察関連の展示ではなくて、
ここで行われる特別展示だったんですけどね。
特別展示のポスターも確かめて、見学開始です。
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トリファ塔の広い中庭は、なんだか刑務所みたい…。
「警察博物館」としては、いいロケーションじゃないでしょうか。
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ここは子供連れのお父さんが多かったです。
男の子は萌えるかもしれませんね。
私も楽しかったので、写真をたくさん撮りました。
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写真を撮り過ぎたため、どれを紹介していいか悩みます。
過去の警察に関するものが、所せましと展示されているのです。
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戦前、戦中、戦後。
時代の変遷を肌で感じながら、展示室を進んでいきます。
どれも明らかに「警察で使用されたもの」なのです。
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ドイツの警察車両は常に緑色ですね。
今も昔も変わりません。
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フォルクスワーゲンがドイツっぽくていいですね。
入場者も自然とワーゲンの周囲に集まってきます。
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ナチス時代の国家警察のものもたくさんありました。
この国ではこの問題は避けて通れませんから。
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テーマごとに別れた小部屋を進んでいきます。
それほど広くないし、他人が邪魔にならないので、
小グループで楽しみながら、塔の中を一周できるのです。
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警察マニアって、この世にいるんですよ、奥様っ!
でもマニアじゃなくても、ここは面白いと思いました。
この日、軍事関係の博物館を3つまわりましたけど、
この「警察博物館」が私の中では断トツトップでしたね。
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私の評価点の高さは、この「特別展示」にも関係するわけです。
今回のお目当てはこれ。「ヒンターカイフェック展」といいます。
2016年秋から2017年秋にかけて、特別展示されているのです。
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ドイツ犯罪史上最大の謎と言われるヒンターカイフェック事件とは。
1922年3月21日、インゴルシュタット近郊の小さな農場で、
5人家族と女中1名が無残な遺体となって発見された事件です。
一家には謎が多く、近隣住民とも付き合いがありませんでした。
犯人は不明なまま、当時のミュンヘン警察が事件捜査のために
遺体頭部を切断して心霊捜査官に送りましたが、無駄に終わります。
10万マルクもの懸賞金もかけられましたが、未だ解決していません。
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農場には買い手がつかず、事件翌年に取り壊されました。
完全に更地になって、今は慰霊碑がぽつんと立つのみらしい。
ヒンターカイフェックという地名すら、もう残っていません。
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1922年当時のミュンヘン警察署長のデスク。
署長はここで電話をうけ、メモを書き残しています。
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犠牲者全員が、つるはしで頭部に打撃を受けています。
一番小さな犠牲者は、2歳のヨーゼフでした。
小さなスペースに、文字や証拠がびっしり並べられています。
みんな必死に読み進めながら、事件の証拠を追っていきます。
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検死にあたった医師のカバンかと思われます。
でも一家が発見されたのは死後4日経過してからなんですよね。
近隣との関係の薄さが、事件の発見を遅らせました。
この事件を、レーゲンスブルク出身の女流作家シェンケルが
「凍える森」という小説にまとめ、多くの賞を受賞しました。
今も多くのミステリーファンの心をくすぐり続ける事件なのです。
たいへん興味深い展示内容でした。いい勉強になりました!
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2つめの「警察博物館」を見終わった時点で16時をまわっています。
すでに疲れきっているんですが、その横にもう一つ博物館がありました。
「第一次世界大戦博物館」なんだそうです。行かなければいけません。
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ものすごく特化された博物館ですよね。
夕刻ということもあり、中には人も少なかったです。
このテーマ、好きな方はきっといると思うんですが。
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残念ながら、私には知識も時間もなく(涙)
写真を撮りながら、館内を駆け抜けるしかありませんでした。
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第一次世界大戦といえば、空爆や化学兵器が導入された
「人類最初の悲惨な近代戦争」です。
これまでは、200年も前の「古い戦争」を見てきました。
それと比較したら、全ての展示に痛々しい印象を受けました。
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軍用犬が初めて導入されたのも、第一次大戦のドイツ軍なんですよね。
「純ドイツ犬」として、いわゆるジャーマンシェパードの育成に
力を入れた時期でした。彼も戦場でがんばった子なんでしょうね。
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ここはいろんな意味でつらい博物館でした。
3つ目ですから。時間もありませんでしたし。
時計を見ると17時が迫っていましたが、私はもうひとつ
旧市街の反対側にある博物館に行こうと考えていました。
20分もかかるので、入館できないことはわかっています。
それでも今後のために場所だけは確かめておきたかったのです。
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それにしてもインゴルシュタットの広いことよ!
中央駅から、旧市街までくるのもたいへんです。
旧市街に来たら来たで、名所旧跡も散らばっています。
必死に歩いて旧市庁舎の前(ほぼ中心)に来たところですが、
背後の「聖モーリッツ教会」に寄る体力は残っていません。
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旧市街の西端にある「クロイツ門」です。
1385年創建、この町のシンボル的存在なんだそうです。
遠かったけど、西陽があたってなんて美しいんでしょう。
このクロイツ門から5分ほど南に離れたところに、
この日最後の目的地はありました。
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「医学史博物館」です。
ミュンヘン大学の前身は、1472年以来この地にあったのです。
1826年にルードヴィヒ1世によって、ミュンヘンに移設されました。
ここは当時の解剖学研究所で、小説「フランケンシュタイン」の
舞台となった場所なのです。ここはできれば入りたかったなぁ~。
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かわいい町だとは思いますが、なにぶん広すぎました。
まだ見ていない箇所はたくさんありますが、来年の課題とします。
この後私は歩きたくなくなって、タクシーで中央駅に移動しました。
要するに、往復ともタクシーを利用したことになります。
この旅は疲れたけど、久々の一人旅をエンジョイできました。
時間を自由に使える1人旅はやっぱり最高ですね。
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この夜は家で簡単な夕食を済ませました。
いつもの朝食と同じようなメニューですが、
注目すべきは肉厚のスモークサーモンです。
たしか1キレで2.5ユーロだったかな。
食品の安いドイツではずば抜けて高かったんですが、
そのまま食べられて300円って考えたら悪くないですよ。
私はこれで毎日白米食べられます。おいしかったです。
ごちそうさまでした。


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by ottohoefler | 2017-04-09 00:25 | 旅行(Reisen) | Comments(0)


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