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2015年春のドイツ旅行(11)フランクフルト

こんにちは。ともたろです。
今日はレーゲンスブルクの2泊を終えて、
最終宿泊地フランクフルトに移動する日です。
ケチって高速バスの移動をも検討しましたが、
時間の有効利用を考え、ICEを選択しました。
8時26分にレーゲンスブルク出発、
11時37分フランクフルト着の便です。
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ウィーンからの長距離列車なので、
混雑を予想して座席予約しました。
乗車したら案の定すごい乗客でした。
スーツケースの置き場所が、全然空いていないんです。
仕方なく車両の反対側(遠い場所)に置きました。
「遠くにおいて大丈夫かしら」と隣の女性に漏らしたら、
「私だったらもっとそばに置くけど」と言われました。
ドイツでも、電車内の盗難なんてあるんでしょうかね。
気が緩みすぎかもしれません。私。
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なにはともあれ、フランクフルト中央駅。
大都市が好きではないので、特に大きな感動もなく…。
ここではアパートを借りて、6泊を予定しています。
でも「フランクの6泊長いな~」と感じていました。
旅の疲労もかなり溜まっていましたしね。
とにかく、予約したアパートに移動しましょうかね。
駅からそう遠くなく、マイン川沿いにあるはずです。
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中央駅から徒歩7-8分でアパート付近に到着。
ここまで来て、私は自分の大きなミスに気づきました。
アパートの名前はわかるけど、住所をメモしていない。
ホテルと違って、大きな看板が出ていないのです。
携帯電話もないし、ネットも通じない…これはやばい。

川沿いをうろついて人にも尋ねましたが、見つからず。
周囲の建物の表札を、片っ端から読んでいきました。
そしたら小さな手書き文字で、アパート名を発見。
「いやがらせか」というくらい呼び鈴を押し続けると、
5分後くらいに、男性が下りてきてくれました。
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降りてきてくれたオーナー(管理人)によると、
「当日は何時頃に着くか」私にメールで尋ねたというのです。
でも私から返事はない。だから不安になっていたそうです。
(レーゲンスブルクではメールチェックしませんでしたから)
ベルの鳴らし方含め、大変ご迷惑をおかけしました。
その場で支払いを済ませ、「最終日は鍵をポストに入れて」
という契約で、オーナー(管理人)とは別れました。
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アパートなので、朝食はついていません。
だけど台所用品の他、パンやジャムの類はついていました。
私は食べなかったけど、このパンで十分に1週間は持ちますよ。
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バストイレは、いつものドイツ仕様です。
アパートなので、トイレットペーパーの残量に不安を感じました。
さらにバスタオルも。1週間泊まったらずっと同じタオルなのか。
翌日わかったのですが、ここは毎日掃除が入るアパートでした。
タオルは補充されましたし、ゴミも集めてくれたのです。
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13時をまわったので、町に出ることにします。
フランクフルト初日は、フランクフルトの基本を押さえる日。
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まずは、レーマー広場からスタートです。
アパートからここまで、徒歩で7-8分くらいかな。
今回の宿泊アパートは、どこに行くにも遠くはないけど、
どこに行くにも微妙な疲れがたまる距離でしたねぇ。
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最初は、前回の旅で中に入れなかった大聖堂へ。
フランク王国時代、カール大帝の教会会議が開催された宮廷礼拝堂。
キリストの弟子聖バルトロメウスの聖骨を得たことをきっかけに、
13世紀~14世紀にかけてゴシック式大聖堂へ生まれ変わりました。

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14世紀以降は、神聖ローマ帝国皇帝選挙の場となり、
この地で皇帝の戴冠式が行われるようになりました。
第二次大戦の戦災に見舞われたとはいえ、
たいへん歴史深い教会です。

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大聖堂より興味があったのが「皇帝の間(カイザーザール)」
大聖堂で皇帝戴冠式が済んだあと、祝宴が開催された広間です。
それがレーマー(旧市庁舎)の2階に残っているというんです。
これをどうしても見たくて、14時のオープンを待ちました。

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入口は正面ではなく(わかりにくい)左横にあります。
この門の奥の中庭に、切符の自販機があるというのですが、
私が行ったときには、その自販機が故障中でした。
「正面の受付で買ってください」と書いてあるんです。
横と正面を何度か行ったり来たりして、ややこしかった。
ちなみに入場料は2ユーロでした。
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らせん階段をあがっていくと、前室があります。
チケットは、ここにいた受付嬢に提示しました。
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「アレクサンダー大王のペルシア遠征」を描いた
巨大なタペストリーが壁にかかっています。ひ、広い。
ここですでにテンションがマックスだったんですけど、
隣にある広間はもっとすごかった。

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体育館キター!!!
周囲にずらりと等身大で描かれているのは、
なんと歴代52名のドイツ皇帝です。
カール大帝からはじまって、ナポレオンに敗れて
最後の神聖ローマ皇帝となったフランツ2世まで。
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古い時代から、新しい時代へ。
衣装も変われば、ルックスも変わる。

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主役はやっぱりカール大帝でしょう。
額縁もずば抜けて大きくて、かっこいい。
北欧神話の最高神オーディンの域に達しています。
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1人1人がおもしろい。もちろん全員分の写真を撮りました。
つっこみどころ満載で、歴史好きにはたまらない空間です。
ポスターとかイラスト集とか、あれば買いたかったな。
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カイザーザールを出て、町の中心地に向かいます。
これまで行ったことのなかったショッピング街のほうへ。
撮影していませんけど、モダンな大型店が立ち並んでいます。
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大きな町だけに、教会がたくさんあります。
1320年建立の「聖母教会」は1944年の空襲で焼失して、
1956年に再建されたんだそうです。空襲のひどかった
フランクフルトって、ほとんどこうなんですよね。

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聖母教会の内陣。
明るくてオープンなイメージの教会でした。
まさに「都会の喧騒の中のオアシス」です。
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1681年建立の「カタリーナ教会」。
文豪ゲーテもここで洗礼を受けました。
フランクフルト最大のプロテスタント教会です。
ここも第二次大戦で焼失、1954年に再建されています。
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カタリーナ教会の内陣は…まあ実にプロテスタント。
それ以上は語るまい。
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これが「ハウプトヴァッヘ」。
「フランクフルトの町の中心地」とはよく聞くものの、
いったいハウプトヴァッヘってなんなの?と思ってました。
1729年にバロック式で建立された警備本部なんだそうです。
民兵たちはここを拠点に、貴賓客の送迎儀式を行いました。
中心街にあるこの建物は、今はカフェとして賑わっています。
場所が場所だけに、客層もインターナショナルでした。

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お約束のアプフェルシュトゥルーデルを注文。
フランクフルトのレーマー広場で食べたものが、
私の人生で一番おいしかったので、ここもおいしいはず。
さて、そのお答えは…ノーコメントでっ!
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「エッシェンハイマー塔」は、1426年建立の監視塔。
フランクフルトが城砦都市だった時代の名残です。
最盛期には60あった監視塔も、今は数えるばかり。
現代的なビルに囲まれて、実にシュールな眺めでした。
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ものすごい数のパトカーを見て焦りました。
「やってない!私はやってないよー!!!」って、
ドイツ語でなんて言ったらいいか真剣に考えていたら、
ここは警察署でした。パトカーも路駐でいいんですかっ。

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フランクフルト初日観光の目玉は、「ゲーテハウス」です。
右側のモダンな建築が「ゲーテ博物館」で、
左側のクラシックな建築が「ゲーテハウス」。
「ゲーテ博物館」で入場料7ユーロを払って入館します。

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ヨハン・ヴォルフガング・ヴォン・ゲーテは1749年に
フランクフルトの裕福な家庭の長男として生まれました。
一歳下には、妹のコルネーリアがいます。
教育熱心な父は、兄妹に熱心な家庭教育を施しました。

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私は時間がないので、ゲーテ時代の絵画が優雅に並ぶ
モダンなゲーテ博物館は、ほどんど通過しただけ。
中庭を通って、横のゲーテハウスに向かいます。
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この黄色い建物が、ゲーテの生家を再現したゲーテハウス。
残念なことに、この家も空襲で焼失してしまったのです。
各地に疎開していた所持品を集めて、戦後忠実に再現しました。
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玄関を入って、すぐ右手にある「台所」。
地下の井戸とつながる水ポンプが設置されています。
公衆井戸から水を汲んでいた当時の状況を考慮すれば、
非常に珍しい設備です。
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「黄色の間」という応接間。
母親のコレクションがこれでもかと並んでいます。
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「青の間」っていうか、実際には緑に見えました。
台所の横で、一家の食事部屋につかわれていたそうです。
この丸机で、ゲーテが「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」
を書きあげたんですって。おおお~ゲッツ!
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2階の階段を上って「控えの間」に向かいます。
控えの間っていっても、我が家より広い感じですけどね。
箪笥がでかいな~と思いつつ、説明を読んでいたら、
「年3回の洗濯日のため、一家の衣服を蓄えていた」
と書いてありました。ひえええええ~っ!
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18世紀の流行を取り入れた「ペキンの間」です。
家族の祝い事や、高位身分の来客接待に使用されました。
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「音楽の間」で、一家は常に音楽に親しんでいたそうです。
父はリュート、母は歌、ゲーテはチェロ、妹はピアノ担当でした。
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3階の「控えの間」では、1746年作の天文時計が目を引きます。
時刻の他に、月の満ち欠け、星座と太陽の位置関係がわかり、
若いゲーテにとっても、お気に入りの時計だったらしいです。
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その奥にあるのが「ゲーテ生誕の部屋」です。
なぜかゲーテ自身のサインで、名前と誕生日が書かれています。
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「ラート婦人の部屋」には、ラート婦人の
食器コレクションが美しく飾ってあります。
食器好きなのにスルーしてごめんね。
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「絵画コレクションの部屋」には、壁一面に父のコレクション。
これぞ富の象徴って感じですかね。うちのポスターとは違うわ。

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もっとも興奮したのが、この「図書室」です。
様々なジャンルを包括した2000冊の貴重書コレクションが、
当時のままに残されているのです。疎開の労力に感謝っ!
この部屋で、父は子供たちに高度な教育を与えました。

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妹コルネーリアの部屋。
1773年11月に結婚するまで、この部屋で暮らしました。
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4階の「控えの間」では、さまざまな生活感が感じ取れました。
この大きいの何だろと思って見てたら、なんと18世紀の脱水機。
洗濯は年3回でしたから、使用人も大騒動だったでしょうね。
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「詩人の間」では、ゲーテが数多くの作品を執筆しました。
「ファウスト」とか「若きウェルテルの悩み」といった
ドイツ古典の大作は、みなこの部屋からうまれたのです。
ゲーテハウス最上階の真ん中、寝台もあってリアルですね。
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「人形芝居の部屋」の中央に置いてあるのは、
4歳のときゲーテに贈られた人形の家です。
代表作「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」では、
幼少時に見た人形芝居に憑りつかれた青年が描かれていますが、
それはそのままゲーテの体験とかぶっているのです。
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「西の屋根裏部屋」には、画家を寄宿させていたらしい。
屋敷の外れの一角ながら、素晴らしい絵画が飾られています。
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ゲーテハウスの中には、博物館員のおじさんが複数いて、
やたら日本語で話しかけてくるのには参りました。
それだけたくさんの日本人がくるのでしょうね。
でもゲーテの時代の芸術が総合的に鑑賞できるし、
文学ファンにもたまらない18世紀の時代空間でした。
「ベタだから」とバカにして、こなくてごめんね~(泣)
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ゲーテハウスを出たところで、パウルス教会が見えました。
1848年に第1回ドイツ国民議会が開催されるも、空襲で被災。
1948年の国民議会百周年記念日に、寄付で再建された教会です。
だけどもはや近づこうともしていないし、中心にもなってない。
私かなり疲労困憊中。
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頭の中は、今晩の宿の食事のことでいっぱいです。
最後に向かったのが、クラインマルクトハレ。
まあ市民市場といったところでしょうか。
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チーズやら果物やら…中は本当に市場でした。
さすがの私も、ここで市民に交じって買物はできず。
脚を引きずって、近所の有名デパートに向かいました。
高いけど物はそろっていて、買物しやすいですからね。
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どやっ!我が冷蔵庫を見よ!
これだけの水を背負って帰宅しました。
途中で背骨が壊れるかと思いましたわ。
ドアポケットの飲物は、最初から用意されていたもの。
奥に入っているサラダやハムチーズは、私が購入したもの。
これにパンを加えて、ほとんどの日程をやりくりしました。
ドイツって外食しなければ、食費はかからないんですよね。
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せっかくお皿があるのだからと、サラダを盛ってみました。
でも一抹の寂しさが…なんでー?充分おいしかったよ?
さて、これからの6日間、どんな日々になるのでしょうか。
期待と不安を抱えつつ、アパートの初日の夜を迎えます。
今晩は早めにお布団に入って、おやすみなさい。

by ottohoefler | 2015-05-11 01:20 | 旅行(Reisen)


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